50代夫婦のセックスレス改善|心と体の変化を理解する科学的アプローチ

目次

50代夫婦のセックスレス、実態と原因を知る

50代夫婦のセックスレス改善|心と体の変化を理解する科学的アプローチ

「最近、夫婦の関係がどこか物足りない…」

そんな思いを抱えている方は、決して少なくありません。特に50代の夫婦にとって、セックスレスは珍しいことではなくなっています。日本性科学会の調査によると、50代夫婦の実に7割以上がセックスレスの状態にあるという結果が出ているんです。

セックスレスとは、日本性科学会の定義では「性交渉あるいはセクシュアル・コンタクトが1か月以上ないカップル」のことを指します。ただ、これは単に挿入を伴う性交渉だけを意味するわけではありません。お互いを異性として認め合い、触れ合う時間がないことも含まれるのです。

私たち編集部には、こんな声が寄せられています。

「結婚20年の50代夫婦です。子どもが生まれてから寝室を別にして、気づけばセックスレス歴が15年になりました。このままでいいのかな…と悩んでいます」

このように長年のセックスレスに悩む方々の声を聞くと、夫婦の関係性の変化や心身の変化が複雑に絡み合っていることがわかります。でも、大切なのは「このままでいいのか」と立ち止まって考えるその気持ちなのかもしれません。

50代という年齢は、女性にとっては更年期を迎える時期でもあります。ホットフラッシュやだるさ、眠気といった更年期特有の症状に加え、女性の体は閉経に向けて大きく変化していきます。膣の潤いが減少することで性交痛が生じやすくなるなど、身体的な変化も性生活に影響を与えることがあるのです。

男性側も、仕事のストレスや体力の低下、加齢に伴うホルモンバランスの変化などが性欲の減退につながることがあります。

でも、セックスレスの原因は身体的な変化だけではありません。長年の生活の中で積み重なった小さな誤解やすれ違い、コミュニケーション不足など、心理的な要因も大きく関わっているのです。

セックスレスが夫婦関係に与える影響とは

セックスレスは単に「性的な接触がない」という状態を超えて、夫婦の絆や関係性全体に影響を与えることがあります。

夫婦の間でセックスに対する価値観にズレがあると、それがさらに大きな問題につながることも。一方が「もっと親密になりたい」と思っているのに、もう一方は「このままでいい」と感じていれば、そこから不満や誤解が生まれ、さらに距離が広がってしまうことがあるのです。

セックスはあくまでもコミュニケーションの一つ。互いに肌をなで合うだけでも満たされるというなら、それは二人にとっては立派なセックスと言えるかもしれません。大切なのは、夫婦の認識が一致しているかどうかなのです。

あるセックスレス改善の専門家は、「セックスレスの問題は、セックスの有無よりも、セックスに対する夫婦の思いにズレがあることが根深い問題だ」と指摘しています。

では、セックスレスが長く続くと、夫婦関係にどのような影響があるのでしょうか?

まず、心理的な距離が広がる可能性があります。スキンシップや親密な時間の共有が減ることで、徐々に「パートナー」というより「同居人」のような関係になってしまうことも。

また、コミュニケーション全体が希薄になりがちです。性的な接触がなくなると、それに伴って日常の会話や触れ合いも減少することがあります。

さらに、自己肯定感の低下を招くこともあります。「求められない」という感覚は、自分の魅力や価値を疑問視する気持ちにつながることも。

これらの影響は少しずつ、気づかないうちに夫婦関係に変化をもたらしていきます。でも、この変化に気づくことが、関係を見直す第一歩になるのではないでしょうか。

50代の体と心の変化を理解する

50代女性が窓辺で考え事をしている様子

50代という年齢は、男女ともに心と体に大きな変化が訪れる時期です。これらの変化を理解することが、セックスレスの改善への第一歩になります。

女性の場合、多くが閉経を迎え、エストロゲンなどの女性ホルモンの分泌が減少します。これにより、膣の潤いが減少したり、膣壁が薄くなったりする膣萎縮(膣の皮膚が薄く乾きやすくなる状態)が起こることがあります。

このような変化は性交痛の原因となり、性行為自体に恐怖や不安を感じるようになることも。また、ホットフラッシュや寝汗、気分の変動など、更年期特有の症状も性欲に影響を与えることがあります。

一方、男性も50代になると徐々にテストステロン(男性ホルモン)の分泌が減少し、性欲の低下や勃起不全を経験することがあります。また、仕事のストレスや生活習慣病のリスク増加も、性機能に影響を与える要因となります。

でも、これらの変化は自然なものであり、必ずしも「終わり」を意味するわけではありません。むしろ、新たな関係性を築くチャンスと捉えることもできるのです。

心理的な変化も見逃せません。50代は子どもの独立や親の介護、キャリアの転機など、様々なライフイベントが重なる時期。こうした環境の変化やストレスが、性生活に影響を与えることも少なくありません。

あなたは今、どんな変化を感じていますか?

パートナーはどうでしょう?お互いの変化について、率直に話し合ったことはありますか?

セックスレス改善への科学的アプローチ

セックスレスの改善には、心と体の両面からのアプローチが効果的です。科学的な視点を取り入れながら、二人の関係を少しずつ変えていく方法を探ってみましょう。

まず大切なのは、セックスレスを「解決すべき問題」として捉えるのではなく、「二人の関係をより豊かにするための機会」と考えることです。プレッシャーを感じすぎると、かえって状況が悪化することもあります。

実際に10年のセックスレスを解消した50代女性の体験談があります。彼女は、ある日の夕食後、夫の手料理を食べた後に「おいしい」と言って夫の手に自分の手を重ねたそうです。その小さな接触から、二人の関係が少しずつ変わっていったといいます。

音楽を活用する方法も効果的です。音楽は脳内でドーパミンやセロトニン、オキシトシンといった神経伝達物質の分泌を促し、気分を高めたりリラックスさせたりする効果があります。二人で好きな音楽を聴く時間を作ることで、自然と心の距離が縮まることもあるでしょう。

また、基礎体温を測ることで女性の体のリズムを知り、体調の良い時期を把握することも大切です。女性の体は月経周期によって大きく変化するため、体調の良い時期を選んでスキンシップを図ることで、より自然な形で親密さを取り戻せることがあります。

心理療法的なアプローチも効果的です。日本精神神経学会によると、人間同士の交流を通して症状や苦痛、様々な窮屈感や不自由感に介入する治療を精神療法といいます。夫婦間のコミュニケーションを改善することで、セックスレスの根本的な原因に対処できることもあるのです。

大切なのは、焦らずゆっくりと二人の関係を見つめ直すこと。小さな変化から始めて、少しずつ親密さを取り戻していくことが、長続きする改善につながります。

コミュニケーションから始める関係の再構築

50代夫婦が会話している様子

セックスレスの改善において、最も重要なのはコミュニケーションです。長年の夫婦生活の中で、気づかないうちにコミュニケーションのパターンが固定化し、本当の気持ちを伝えることをためらうようになっていることも少なくありません。

まずは、非性的なコミュニケーションから始めてみましょう。日常の何気ない会話や、お互いの関心事について話す時間を意識的に作ることが大切です。

「最近、どんなことに興味がある?」

「この前見た映画、どう思った?」

こんな何気ない質問から、忘れていた会話の楽しさを思い出すことができるかもしれません。

次のステップとして、自分の気持ちや希望を正直に伝えることにチャレンジしてみましょう。ただし、相手を責めるのではなく、「私はこう感じている」という「I(アイ)メッセージ」で伝えることがポイントです。

「あなたはいつも〜」ではなく、「私は〜と感じている」という言い方に変えるだけで、相手の受け取り方は大きく変わります。

また、相手の話をじっくり聴くことも同じくらい重要です。相手が何を言っているかだけでなく、その言葉の背後にある感情や思いにも耳を傾けてみてください。

ある50代の夫婦は、若い頃に一緒に見て好きだった映画を久しぶりに二人で見ることから始めたそうです。共通の思い出を振り返ることで、忘れていた二人の絆を思い出し、自然と距離が縮まっていったといいます。

心と体の変化について率直に話し合うことも大切です。更年期の症状や体の変化について理解し合うことで、「自分だけが悩んでいるわけではない」と気づくことができるでしょう。

焦らず、少しずつ。小さな一歩から始めることが、長年のセックスレスを改善する鍵となるのではないでしょうか。

専門家のサポートを活用する方法

セックスレスの改善に向けて自分たちで取り組んでみたものの、なかなか状況が変わらない場合は、専門家のサポートを検討してみるのも一つの選択肢です。

日本では、セックスカウンセラーやセックスセラピスト、夫婦カウンセラーなど、性や夫婦関係の問題に特化した専門家がいます。日本性科学会などの専門機関では、セックスカウンセラー・セラピストの資格認定制度を設けており、信頼できる専門家を見つけることができます。

専門家に相談することで得られるメリットは多くあります。まず、第三者の客観的な視点から問題を整理できること。長年の夫婦関係の中では見えなくなっている問題点や可能性に気づくきっかけになるでしょう。

また、専門的な知識に基づいたアドバイスを受けられることも大きな利点です。年齢に伴う体の変化や心理的な問題に対して、科学的な根拠に基づいた対処法を教えてもらえます。

さらに、カウンセリングの場は、普段は言いづらいことも安心して話せる「保護された空間」となります。専門家の進行のもとで、お互いの気持ちを率直に伝え合う練習ができるのです。

専門家に相談する際のポイントとしては、まず二人で相談することを基本としつつも、必要に応じて個別のカウンセリングも検討すること。また、相性の良い専門家を見つけることも重要です。初回のカウンセリングで「この人に話しづらい」と感じたら、別の専門家を探してみるのも良いでしょう。

医学的なアプローチも検討する価値があります。更年期障害の症状が強い場合はホルモン補充療法、ED(勃起不全)の問題がある場合は泌尿器科での相談など、身体的な問題に対しては適切な医療機関での診察も視野に入れると良いでしょう。

大切なのは「助けを求めることは恥ずかしいことではない」という認識です。専門家のサポートを活用することで、二人の関係がより豊かになる可能性が広がります。

まとめ:50代からの夫婦関係を豊かにするために

50代夫婦のセックスレスは、決して珍しいことではありません。7割以上の夫婦が経験しているという調査結果もあるように、年齢を重ねるにつれて訪れる自然な変化の一つとも言えるでしょう。

しかし、「セックスレス」という状態そのものよりも大切なのは、夫婦がお互いの気持ちや価値観を理解し合い、共有できているかどうかです。セックスに対する考え方が一致していれば、それがどのような形であれ、二人の関係は充実したものになるはずです。

この記事でご紹介したように、50代の体と心には様々な変化が訪れます。女性は更年期を迎え、男性もホルモンバランスの変化を経験します。これらの変化を理解し、受け入れることが、新たな関係を築く第一歩となります。

セックスレスの改善には、小さなスキンシップから始めること、音楽などを活用してリラックスした時間を共有すること、そして何より率直なコミュニケーションを心がけることが大切です。必要に応じて専門家のサポートを活用することも、有効な選択肢の一つです。

心と体の変化を科学的に理解しながら、二人の関係をより豊かにするための新しい形を探していくこと。それが50代からの夫婦関係を充実させる鍵なのではないでしょうか。

年齢を重ねることで得られる知恵や余裕を活かして、これからの人生をより深く、豊かに共有できる関係を築いていけることを願っています。

私たち編集部は、これからも40〜50代の女性の”誰にも言えない悩み”に寄り添い、次の10年をしなやかにデザインするための情報をお届けしていきます。

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この記事を書いた人

40代からの人生を、もっと自分らしく彩るためのブログ「Lumoa」。

恋愛や夫婦関係、心と身体の変化、そして日々のライフスタイルまで——

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